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子どもに楽をさせたいならオフショア弁護士にすればいい!?

世界中の有名ヘッジファンドが籍を置き、まさにヘッジファンドのメッカといえるケイマン。その大きな理由は、税金面で非常に優遇されているオフショアであるにも関わらず、ヘッジファンドに対する法的整備がしっかりしていて、投資家保護の体制をつくりやすい(=信頼性が高いぶん、お金を集めやすい)というものでした。

T君たちのヘッジファンドも、ケイマンに籍を置いています。会計監査などが厳しいのはこちらの記事でご紹介したとおりですが、ヘッジファンドの設立にあたっては弁護士の署名もいくつか必要になるそうです。

当然、この弁護士はケイマンの法曹試験に受かった人たちです。いわばオフショア弁護士ですね。世の中にはいろんな仕事に就いている人たちがいるものですが、ヘッジファンドの設立にあたっては、必ず彼らの力を(もちろんお金を払って)借りる必要があります。

T君たちが活動する香港には多数のヘッジファンド会社がありますから、ケイマンの弁護士たちもたくさん香港に事務所を構えています。ケイマンには籍を置いているだけで、実際のヘッジファンド会社は香港をはじめ他国にあるケースがほとんどですから、当たり前といえば当たり前ですね。

ケイマンではヘッジファンドに関する法制が整っているうえに、この弁護士たちのメイン仕事もヘッジファンドの設立ですから、彼らにとっては書類作りや説明などもルーチンワークであり、T君と一緒に契約に行ったN君に言わせると「ものすごい楽な仕事に見えた」とのこと。

それで受け取る報酬は、結構モノスゴイ金額らしいですから、かなり美味しい商売みたいです(もちろん、試験に受かるという難関はあるのでしょうが)。N君の言っていた「子どもに楽をさせたいなら、オフショア弁護士ですね」という言葉が、かなり印象に残っています。

ちなみに、T君たちのヘッジファンドが利用している弁護士事務所は、Applebyというところ。ケイマンをはじめ世界中のオフショアで活動する弁護士事務所で、オフショア弁護士事務所としては世界でも3本の指に入る大手弁護士事務所とのこと。やっぱり値段も張るのでしょうが、それだけに今回のヘッジファンドにかけるT君たちの意気込みが伝わってきます。
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ヘッジファンドの籍をケイマンに置いた理由

T君たちのヘッジファンドは、オフショアとして知られるケイマンに籍を置いています。要するにケイマン籍のヘッジファンドということです。なぜ、ケイマン籍にしたのか。T君はその理由として、国際的な知名度、整備された法律、そして非課税という3つを挙げてくれました。

確かにオフショア地域として一般にもケイマンは有名ですが、じつは、オフショア地域のなかでも、ケイマンはヘッジファンドの設定先として圧倒的なシェアを誇っていて、世界中のヘッジファンドの90%以上がケイマンに籍を置いているそうです。

オフショアというと、法的な規制が極めて緩やかで情報秘匿性が高いという印象が強いですが、ケイマンは世界中の数多くの上場企業が持ち株会社を置いていることからもわかるように、役員や株主などの状況を確認しやすく、非課税等ことも含めて法整備がかなり進んでいます。税金に関する規定がないのではなくて、規定を設けて非課税にしているわけです。

同じオフショアでも、BVI(ブリティッシュ・ヴァージン・アイランド)などは、例えば会社の所有者ひとつ取っても、その実体を把握することは難しく、まさにブラックボックスな地域といえます。だからこそ利用価値があるのですが、ヘッジファンドの設定先としては、やっぱり怪しすぎて投資家の信用を得るのは難しいといえるでしょう。

その点、ケイマンはヘッジファンド向けの法整備もなされているため、ファンドの設立もスムーズですし、ファンドの透明化も格段に図りやすくなっています。その最たる例が会計監査の存在で、ケイマンでは毎年会計監査が義務付けられています。

しかもケイマンの会計監査では、ケイマン政府の許認可を受けた監査法人がその任に当たる必要があり、肝心の許認可も、世界規模で展開するような大手の会計事務所にしか与えられていません。

ちなみに、T君たちのヘッジファンドでは、監査法人はデロイトトーマツを使っています。ケイマン籍のヘッジファンドだからこそ、投資家保護が図れるというわけですね(もちろん、一番肝心なのは運用力ですが)。

カストディアンとは?

ヘッジファンドというと、何かブラックボックスに包まれているイメージが強いですが、資産の保全という点では、投資信託と基本的には同じ仕組みを取っているといえます。

投資信託では、投資信託の設定・運用をするのが投資信託会社(○○アセットマネジメントみたいな名前が付いているケースが多いです)で、その販売を担うのが証券会社や銀行、そして、実際に投資家の資金を預かって管理するのが信託銀行となります。

投資信託の販売部分については、投資信託会社が直接行うケースもあります。いわゆる直販と呼ばれるものですが、これは「さわかみ投信」なんかが代表例ですね。この場合、関係者は、投資信託会社と信託銀行、そして投資家という3者になります。

ヘッジファンドの場合も、販売はクローズドで行われるケースが多いため、基本的にはヘッジファンド会社(=投資信託会社)と信託銀行、投資家というのが主要関係者となります。そして、このうち信託銀行が「カストディアン」と呼ばれる存在です。

カストディアンとは、もともとは投資家の有価証券を管理する機関のことです。グローバル投資が基本のヘッジファンドにおいても、現地で購入する有価証券を安心して預けれられる先――ということでカストディアンが利用されています。

ヘッジファンドとしても、このカストディアンだけは絶対に疎かにはできませんから、ほとんどの場合、信託銀行か信託業務ができる大手銀行がカストディアンとなっています。信託業務については、どこの国においても厳格な基準を設けていますから、カストディアンを利用するという仕組みを取り入れることで、ヘッジファンドは顧客に対して信用力をアピールできるわけです。

いくら増やしてくれる可能性があるからといって、人はそう簡単にお金を預けることはありません。やっぱり、正体がつかみにくいヘッジファンドでも(いや正体がつかみにくいヘッジファンドだからこそ)、こういう仕組みを取り入れているんですね。

T君たちのヘッジファンドは、カストディアンとして中国銀行(香港)を利用しています。信託口座の使い方については、なかなか特殊なものがあるらしく、T君は何度もトレーニングに通ったそうです(そのときの様子と写真はこちら)。

ちなみに、T君たちのヘッジファンドもクローズドの販売なので、ヘッジファンド会社、カストディアン、そして投資家というのが主要関係者です。ただ、T君たちのヘッジファンド会社は、運用とリサーチにほとんどの人員を割いているので、ファンド運用や販売にかかる手続き関連は、ヘッジファンド専門の手続き代行会社を活用しています。

具体的にはこの会社ですが、こちらの役割などについては、また別の機会に・・・(今回は、ほとんどN君の受け売りを書いただけなので疲れました・・・)。

なかなか入れない中国銀行の秘密(?)の部屋

T君たちのヘッジファンドでは、カストディアン(運用資金の信託先)として中国銀行を利用しています。

T君たちは何度も、その仕組みや実務的なポイントについて中国銀行でトレーニングを受けているそうですが、ファンド運用者として契約した者でしか入れない、けっこうレアな場所で写真を撮ってきたということなので、何枚かその写真を分けてもらいました。


信託業務関連の秘密(?)の部屋の入り口です。
photo01.jpg

トレーニング中の一コマだそうです。
photo02.jpg

秘密(?)の部屋から見た香港。見る人がみれば「ああ、あそこから見ているのか」と分かるのでは…。ひときわ目立つペンシルビルは、香港のランドマークIFCモールです。
photo03.jpg

これは余談ですが、香港の金融のプロは「トレーニング」という言葉をよく使います。取引先から説明を受けているわけですから、トレーニングっていう言葉はちょっと違うような気もしますが、それをあえてトレーニングと言うあたり、彼らのプロ意識の高さが伺えるような気がします。

ケイマン籍、カストディアンは中国銀行

ファンドマネージャーのT君は香港の金融マンであり、その運用するヘッジファンドは、まさに香港のヘッジファンドですが、法的なファンドの設定先はケイマンにするそうです。つまり、ケイマン籍のヘッジファンドとするわけです。

ケイマンは、金融に関する様々な規制が緩いオフショアのひとつで、投資に興味がある人であれば、名前くらいは聞いたことがあるでしょう。自治権を持つイギリス領ですが、世界中にあるイギリス系のオフショアのなかでも、もっとも著名な存在のひとつといえます。

世界的に名の知られたヘッジファンドの多くがケイマン籍となっていることから、ヘッジファンドの設定先としても有名ですが、その人気はやはり法規制がほとんどなく、税負担もまったくないということです。自由自在に投資活動を行うためには、ケイマンのようなところで設定するのが一番のようです。

ただ、法規制がほとんどないということは、ヘッジファンドにお金をゆだねた投資家の資金の安全性についても、やはり不安が出てきます。そこで、きちんとしたヘッジファンドは、カストディアンという資金の安全性が確保される預け先を設け、その利用によって投資家資金の安全性を担保しています。

通常、カストディアンとなるのは、信託銀行か信託業務ができる大手銀行です。T君たちが立ち上げるヘッジファンドでも当然カストディアンを用意しており、中国銀行がその任に当たるそうです。

中国銀行は、HSBCなどと並んで香港紙幣の発券銀行ともなっている巨大銀行。香港では、中国銀行本店とHSBC本店が軒を連ねる界隈が、最大の金融ストリートとして知られています。

巨大銀行だけに、カストディアンとしての利用料も結構な金額になるそうですが、信頼度の高さにはやっぱり代えられないとのことでした。やっぱりお金が集まるところは、それなりの仕組みをつくっているものですね。世の中の大金持ちがこぞってヘッジファンドを利用している理由が少し分かったような気もします。
プロフィール

ブラウン

Author:ブラウン
香港駐在。中堅メーカー勤務の40代男性です。10年くらい前から続けている中国株の投資だけは、まあまあの戦績。それ以外の資産運用は……あまり聞かないでください(笑)。

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